河川水を取水する場合、水と一緒に流れてくる砂利や落ち葉などの塵芥が流入しないよう除塵対策が必要となります。

例えばバースクリーンを設置した場合、スリット幅を小さくすれば塵芥の流入は減少しますが頻繁に閉塞し、清掃の負担が増えてしまいます。また、スリット幅を大きくすると閉塞頻度は減少しますが流入する塵芥の量が増加し、集水桝や接合井の清掃が増えてしまいます。

また、河床浸透式の取水方法では集水管を覆う砂利がフィルタの役割を果たし塵芥の流入は減少しますが、砂利の隙間に細かい土砂が流入して閉塞すると、清掃しても取水量が十分回復しなくなります。

河川水を取水するのに、水源が山の奥深くにあり、車両のアクセスが困難な場所もあります。

清掃の手間は、水源へのアクセスの難しさ以外にも落葉の増える晩秋や雪解け時には、清掃回数が増加し、維持管理の負担がさらに大きくなります。

弊社の取水スクリーン「表流水取水装置ＷＳＳウォータースクリーン」はこの様な課題を解決します。

ＷＳＳウォータースクリーンは、取水堰堤を越流して流れ落ちる斜面に特殊なスクリーンを配置した構造となっており、河川水をスクリーンから取り込み、余剰水で塵芥を下流に洗い流す仕組みであることから取水面が極めて閉塞しにくい特長を持っています。

ＷＳＳウォータースクリーンを既存堰堤に設置することで、落葉シーズンでも塵芥による閉塞がしにくいため、取水口の清掃頻度が減少し維持管理の負担が大幅に軽減します。

土砂や転石の多い河川では取水堰堤を迂回する副水路を設け、副水路から河川に戻す部分にＷＳＳウォータースクリーンを設置することで土砂の流入が減るだけでなく、転石による破損も回避することして、取水を安定させます。